ミルフルール 田口ゆみこ先生 - manapo - 学(まなび)の発見ポータル | 新たな趣味や習い事を発見するための検索サイト

生活空間に彩りを添える花たち

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Text and Photography by たなかのりこ

「生け花からフラワーアレンジメントへ」

花が大好きで学生の頃から生け花を習っていた田口先生が、生け花からフラワーアレンジメントへと学びの場を変化させていった経緯をお聞きし、なるほどと思った。

花といえばまずは日本の代表的な芸術でもある「生け花」を思い浮かべる。背面に壁などがある場所におき、花の優美さを楽しむ伝統芸術である。

それに対し、フラワーアレンジメントは自由で楽しく、家のほとんどの場所で楽しむことができ、自分の作品を誰かにプレゼントできたり、ブーケやコサージュ等にして身に付ける事ができる。
暮らしに息づいているフラワーアレンジメントとの出会いは、花をもっと楽しみたいと思った先生がステップアップするために迎えたキッカケだったのではないだろうか。

「花のキャラクターを学びデザインする」

現在日本には、海外の手法を多く取り入れた花に関する資格がたくさんあるそうだ。数ある花の資格の中から、現在先生はフラワーデザイナーとして活躍されている。花時間など多くの雑誌への掲載や、テレビへの出演なども多数。フラワーデザイナーという資格は（社）日本フラワーデザイナーが認定するものだけ。フラワーデザインという考え方については、実は明治初期の文明開化の時に海外から入ってきたということで、想像以上に歴史があるようだ。

フラワーデザイナーになるには、自分のデザイン性を高めるだけではなく花の構成理論をしっかり身に付けなくてはならないそうだ。構成理論などというと、とても難しく感じてしまいそうだが、それは花それぞれのもつ色や質感などの特徴、つまりキャラクターをしっかりと学ぶということなのだそうだ。分類によっても本当に個性が分かれる花たちのキャラクターを頭に入れながら、空間を彩る花の配置をデザインしていく・・・これがフラワーデザインなのだと田口先生はおっしゃる。

「花 - 心豊かになるもの」

ドイツの花屋さんが国家資格であるということを初めて知った。ドイツで花屋を開業するには、規定の期間以上実務経験を積んだ後花屋の学校に入りマイスターという資格を取らなくてはいけないのだという。数々の海外研修へも参加されている先生が海外で感じるのは花を愛す気持ちや綺麗な花をより綺麗に飾るという気持ちは世界中変わらないものだと思う。

国によりデザインに対する考え方や職業意識の違いは有り、ドイツに至っては国家資格制度を取り入れるほど花に対する姿勢や取り組みが他の国とはかなり違っているのではないだろうか。
ドイツスタイルというものを見せてもらうと、その独特のフラワーアレンジのスタイルは花を知り尽くした上で計算され配置されているものであった。
何気なく「綺麗だ」と目にする花の配置にも、きちんと理論が適用されているということを知ると、また一つ花の見方が変わりそうである。

先生にとって花とは？と質問してみた。

「花は心豊かになるもの・・・」

そう、嬉しそうに答えていただいた。
たくさんの花に囲まれながら、それぞれの花が持つキャラクターを生かしそして空間を彩る作品を、先生は作り上げている。次はパリスタイルを学び、また新たなる資格取得に向けて勉強する予定とのこと。ご自身でも学びを続けながら、多くの生徒さんの作品もたくさん見つめている。