ペット倶楽部 REIKO先生 - manapo - 学(まなび)の発見ポータル | 新たな趣味や習い事を発見するための検索サイト

ペットと飼い主、より良い関係を築くために

学(まなび)トップ > 「たなかのりこ」とキッカケさがし > ペット倶楽部 REIKO先生

Text and Photography by たなかのりこ

「家族としてペットを受け入れるために」

家族としてペットを受け入れるために

人とペットが幸せに暮らすためには、まずよりよい関係を築くことが必要だとおっしゃるREIKO先生は数年間アメリカで生活した際に、Capeable ca-nineという犬のための総合施設でドックトレーナーの研修を受けた。
向こうに住んだ当初はペットを飼っていたわけでもなかったが、ご友人の飼っていた犬がきちんとトレーニングされるという姿を見て感激し、ドックトレーナーという分野に興味を持たれたとのことだ。

アメリカと言えば、大きなお宅で大きな犬が子供たちとともに庭ではしゃいでいる・・・そんな光景をイメージする。そのイメージの通り、アメリカの一般家庭では犬などペットを飼っていることが多く、しかしそれぞれ犬なら犬、猫なら猫という立場はしっかりと押さえつつも、きちんと『家族』として受け入れる体制が自然に整っているのだという。
日本でも室内犬が増え、常に話しかけられる場所に地位を確立しているとういことが増えているが、根本的な部分でアメリカでのペットへの考え方と日本での考え方には違いがあるのだという。

「犬を飼うための審査?!」

犬を飼うための審査?!

日本では例えば該当する飼い主が名乗り出ないペットが保護されたり、飼い主が飼い犬と暮らすことを放棄してしまったら、保健所という施設が彼らを待ち受ける。相当の期間の猶予はあるものの、殺処分されるというのが現実だ。
アメリカには保健所ではなくアニマルシェルターと呼ばれる施設があるそうだ。アニマルシェルターには日本のケースと同じように飼い主が飼うことを放棄してしまった動物や人間との共存がうまくいかなかった動物たちが保護される。施設はドネーションと呼ばれる寄付金で運営され、動物たちの世話はボランティアが行っているという。アニマルシェルターに保護された動物たちは施設で様々なケアを受けながら、縁があれば里親がもらい受けることができる。

REIKO先生はまずその施設のボランティアから始めた。
(ボランティアをしようと思ったのですが、その前に犬に関する勉強をした方が良いと薦められたのです・REIKO先生談)

そしてボランティアをしているときに、一頭の犬と運命的な出会いをする。
さっそく里親に名乗りをあげたが、里親を申し出ても簡単にはシェルターから動物を受け入れることはできない。
まずは飼い主の面接が行われる。そして家族構成や収入、動物が過ごしやすい環境が整っているのかどうかを見極めるため家の間取りや庭の広さまでチェックされるそうだ。そして肝心なのがドックトレーナーの知識→(犬に関する知識です)簡単なテストも行われ、里親として適任かどうかを審査されるのだそうだ。この仕組みからも、飼い主としての意識がきちんとしていないと動物と暮らす資格はないのだと教えられているようである。

「家族(飼い主)としての気持ち」

家族(飼い主)としての気持ち

審査をクリアし、里親として犬を受け入れることはできたが、ドックトレーナーの勉強を始めたばかりのREIKO先生はドックトレーニングスクールの先生に

「トレーナーとしての知識がない人にはシェルターの犬は手に負えない。今すぐ返してきなさい」

と厳しく言われたそうだ。
その時に悔しいと感じたREIKO先生はその後も里親になった犬との生活をしながら、必死にトレーナーとしての勉強を続け資格を取得した。1年前に日本に帰国、日本でのペットへの考え方の違いを感じつつも、現在ドックトレーニングの重要性を示すために「ペット倶楽部 - 飼い主のための教室 - 」を開催している。

犬をしつける・・・その前に、飼い主としての家族の気持ちを変えることが大切なのではないかと考えているそうだ。
またREIKO先生はドックトレーニングの重要性について、今後益々必要に迫られるだろうという。ただかわいがるだけでは本当にペットが幸せなのだろうか?もし、災害時にクレートトレーニングをしていない犬がいたとしたら彼らは一緒に非難することもできず、また無理やり押し込まれて非難したとしても慣れないクレートの中で抱えるストレスは想像を絶するものなのである。
だからこそ普段からドックトレーニングは重要なのであり、その必要性を飼い主が感じていなくてはならない。日本でも近年、益々動物たちと暮らす家族が増えていると聞く。我が家にもミニチュアダックスがおり、しっかりと家族としての地位を築いている。そう・・・犬や猫、その他の小動物など、人間である私たちが彼らを受け入れ、そしてたくさんの笑顔をもらっている。時には、一緒に悲しみ、時には元気付けてくれる彼らもまた、幸せになる権利があるのである。
しかし、ペット社会などと言われ、その産業の中で業績を伸ばす企業も多数出ているような昨今、ペットのオーナーとして名乗りをあげながらも、必ずしも最後まで幸せを見届けることができない家族も増えているという現状である。共存しながら育てていく愛情を大切に、人間が責任のある行動を問われていることに真剣に向き合わなくてはいけないと実感する。

REIKO先生より----

私の考え
飼い主が自分の犬とどう過ごしたいか が大切だと思う。
お座り、お手が出来なくてもいいと思う。
一番大切なことは、自分の犬に「他人,他犬を噛まない、噛ませない」事だと思います。
それと 飼い主が「ダメ」と言ったら、やめる事が出来るかという事も大切。飼い主の望む生活上のルールを犬が理解出来ていて、尚且つ飼う側も犬も幸せであれば、トレーニングが入っていなくても良いと思う。

日本では、TVに出てくるトレーニングされた犬を「標準な犬」と、世間の人たちはみてしまいがちであるが、とても危険な勘違いだと思う。そういう間違った犬の見方が増える為に、ちょっと吠えたり、興奮したり、人に愛想をふらない犬を「悪い犬」とみなし、そういう犬の飼い主は白い目で見られ窮屈に思い、「トレーニングをしなければ」と思ってしまう。
そして、犬は望んでもいない「トレーニング」を飼い主から強いられ、ストレスを抱え行動が悪化していく という悪循環を生む。

「トレーニング」の前に、飼い主が常日ごろから自分の犬とふれあい、観察をしてどういう性格の犬なのかきちんと把握する事が重要。
その上で、本当に世間のいう「トレーニング」が必要なのか考えて、良心的な専門家に聞いてほしい。

そして、かわいいから、欲しいからという理由で犬を飼わないで欲しい。犬は本来「吠えて、危険があれば歯をむき出して、威嚇をし、最後には噛む」という動物である事を踏まえて、何があっても絶対に手放さない覚悟で飼ってほしい。中型犬以上を飼うのであれば、自分の年齢に12歳から15歳をたして、その時に犬の介護が出来る体力があるかしっかり考えて欲しい

飼った後に飼い犬が持って生まれた神経質な性格だったり、支配的な性格だったりして、自分の思った通りの犬にならなくても、それは絶対に犬の責任ではなく、人間の責任である事を理解してほしい。

インタビューデータ(詳細)

主催者
REIKO
教室名
ペット倶楽部
場所
湯沢市鶴館14-29 カーリタース2F
教室の詳細
毎月第3土曜日 PM7:00~8:00 1回 1000円
ペットの好きな人達との交流(犬、ネコ問わず)

飼い主さんの立場に立って、悩み等を参加している方たちと一緒に考えていく参加型セミナー。
~メッセージ~
自分もまだまだ勉強不足なので、皆さんと一緒に成長していきたいと思います。将来は湯沢市がペットと暮らしやすい市になっていけるよう、動物のお医者さんへの協力など、活動の場を広げていきたいと考えています。



トレーニングの様子はこちら
問い合わせ
TEL:080-6009-9694

 

フードコーディネーター たなかのりこ

フードコーディネーター たなかのりこ

フリーライターでフードコーディネーター。ズバリ「おいしい」という感動を伝えたくて書き続ける。
只今食と住のはなし更新中。
自身でも男性のための料理講習「メンズクッキング」で講師をし、学ぶ→伝える(教える)を実践中。まだ知らない学びの場の発掘のため、いろんな所に出没します!